※山陽新聞社 リビングガイド2020年4月号に掲載された内容です。
1階に生活空間を集約
坪庭が彩る和モダン空間
岡山市Tさん邸
道路側に大開口を設けたLDK。
キッチン奥にはオーダーメイドした木製の棚を設置し、
子供たちが勉強できるデスクを並べた
苔の緑が美しい坪庭。秋にはもみじが赤く色づき、空間に彩りを添える
水回りと収納スペースを直結し、家事動線をまとめた
玄関へと続くアプローチ。玉砂利と石畳を敷いて和の風情をプラス
[FAVORITE POINT]
2階へ続く階段の側面には、昔ながらの階段たんすを設置。
1階に生活空間を集約
坪庭が彩る和モダン空間
岡山市Tさん邸
住宅街に建つTさん一家の住まい。
道に面して車庫を構え、奥に玄関を
設けることで内と外を区別した
プライベートな住空間を確保している。
細いアプローチを進むと、モダンと
和が調和した坪庭が姿を現す。
「観葉植物より盆栽やコケが馴染む、
さりげない和風建築を目指しました。
特に坪庭の風景が好きで、日々眺め
ては癒されています」とご主人。
広いスペースのLDKは天井が高く
開放感が抜群。
外からの光と景色を程よく取り入れ、
視覚的な広がりを生み出している。
室内はスギやヒノキなどの無垢材や
珪藻土といった自然素材で仕上げ、
建具や家具も木製で統一。気の香り
に包まれ、年中快適に過ごせるのが
魅力だ。
ご主人は「ホコリがたまりにくく、
床もサラっとして心地よい。
床暖房で床冷えせず、冬も裸足です」
と顔をほころばせる。
特に暮らしやすさのポイントとなる
のが、1階に生活機能を集約させた
コンパクトな動線。
2階は子供部屋のみを置き、キッチン、
洗面所、収納室を家の中心にまとめて
フットワークよく家事ができるように
配慮されている。
「衣類のほとんどは収納室にハンガー
掛けしているため、選択した衣類はその
場で干し、掛けるだけですみます。
洗濯物を畳む手間を省くことができ、
家事の無駄な時間が減りました」と
大満足の奥さん。
平屋的でシンプルな空間は、「子どもが
成長し、年を重ねて夫婦だけになっても
心地よく暮らしを楽しみたい」という
ご夫婦の思いが込められている。