突然ですが “DIY” って皆さまはどんなイメージをお持ちですか?
家具を作ったり、お部屋の壁紙を替えてみたり、はたまたウッドデッキを作ってみたり…
こんなイメージを持たれていると思いますが、興味を持ってはいても自分でできるのかな?とか、どんな道具がいるの?って考えると少し二の足を踏んでしまいますよね…。
最近はいろんなブログや雑誌でDIYのやりかたや施工事例があるので参考になりますが難しそうでハードルが高いように思いませんか?
DIYが趣味の方もたくさんいると思いますが、きっかけは『必要にかられて』という人が多いのかもしれません。
たとえば、キッチンのここに棚があれば便利なのになあとか、壁の汚れが気になるからなんとかしたい…。でも業者に頼んだらお金かかりそうだし、そもそも業者に頼むほどのこともないよなあって思った人が『じゃあちょっと自分でやってみよう!』と道具を買ったり、やり方を調べたりしてだんだんにいろんなことにチャレンジして趣味になっていったってパターンが多いのではないでしょうか。
タウンハウスの特徴として自然素材を使うことが多いのですが壁に珪藻土を塗ったり、床に無垢のフローリングを貼ったりした場合、お客様の中には床の塗装をご自分でされたり、珪藻土のちょっとした割れを補修される方もいらっしゃいます。これもれっきとしたDIYですよね。
自分でもできそうなことから始めていって手元にある道具、たとえば床塗りをした場合には刷毛と余った塗料があるから家具を塗ってリメイクしてみよう、みたいな感じにどんどんDIYの幅をひろげていくようです。
私も建築に携わる職業柄、DIYをしたりお客様のお宅に伺って補修や建具の調整など行うことがよくあります。もともと不器用で最初のころは失敗も多かったので試行錯誤していましたが徐々に経験を積んで今はウッドデッキを作ったりもしています。案ずるより産むが易しという言葉もあるようにやってみれば意外にできてしまうこともあると思います。
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木を使ったDIY(家具作りやウッドデッキなど)に興味のある方によく質問されるのが、とりあえずどんな道具が必要かというものです。
私の考えで一番に思い浮かぶのは充電式バッテリーのインパクトドライバーです。組み立て式の家具を組み立てたり、壁に棚をつけたりするのに便利です。
インパクトドライバーの選び方ですが有名なメーカーではマキタや日立工機などがありますがこのメーカーのどちらかを選んでおけばバッテリーに互換性があるので他の電動工具にも使えます。
普段はそんなにインパクトドライバーを使わないので買うのがもったいないと思う方も多いと思います。ですがバッテリーに互換性があればスティック型の掃除機を使えたりするので普段は掃除機にバッテリーを使い必要な時はインパクトドライバーに差し替えて使うこともできるのです。
私も家や現場の掃除をするときにその掃除機を使うのですが軽量でコードもないのでさっと使えて便利です。
ほかに選ぶポイントとしてインパクトドライバーの力の強さを示すものでバッテリーの種類に【10.8v・14.4v・18v】などがありますが、数値が小さい方が力は弱いですが軽くなり、数値が大きい方はその逆で力は強くなりますが重くなります。
私は両方使っていますが時と場合により使い分けています。家具の組み立てや棚の取り付けには軽いもので、ウッドデッキを作るときは力の強いものでといった感じです。最初は力の強い方がいいと思っていましたが、軽い方を使うとその取り回しの良さも便利だなと思います。そのあたりは実際に店頭で比べてみたほうがいいかもしれません。いずれはウッドデッキを作ってみたいという方もいるかと思います。
ウッドデッキの作り方の流れとしては、
【丁張】→【鋤取り】→【束石据付】→【束・大引きの取り付け】→【デッキ材を貼る】
といった工程を経ていきます。
丁張・鋤取りは土木工事、束石据付は左官工事、あとは大工工事といった感じでいろんなことをしなくてはいけません。
丁張とは杭を立てて丁張板を打ち付けて水糸を張って束石の位置の基準を出す大事な作業です。
あわせて水平も出さなくてはいけないので結構大変で丁張が間違っているとウッドデッキが斜めになったりすることになります。
鋤取りとは束石を据え付けていくのに地面を掘っていくことです。ウッドデッキの基礎になる束石は下に砕石を敷いてからモルタルを接着剤の代わりにして束石を置きます。この時に束石も水平になるように置かないとその上に乗る束が垂直に立たないのです。あとは水糸の高さを基準に大引きを並べてデッキ材を貼っておしまいです。
早足で説明しましたが結構日にちがかかります。材木を加工する前に塗装するなどほかの工程も挟んだりしますから焦らずじっくり取り組むことが大切です。
タウンハウスに併設されているnatsのお店の前にあるウッドデッキは会社の人間が時間を見つけては寄ってたかって作ったものです。すこし粗削りな部分もありますし、デッキ材がちぐはぐなのは現場で出た残材を利用して作ったものだからですが、これから木の種類や塗装の違いでどのように経年変化していくのかを比べるいいサンプルになると思っています。
はじめてのDIYで満足するモノは出来なくても、作ったモノには愛着がわきます。今ある道具や材料など制限のある中で考え工夫して形にしていくことはなによりも楽しいことですし、一人でじっくり取り組んでもご家族やお友達とわいわい作業するのもいい思い出になるとおもいます。
DIYに興味があるかたはnatsで定期的にDIYのワークショップを開催しておりますのでお越しください。